サイのなかま
サイのなかまは、アフリカと東南アジアとアジア南部にシロサイ、クロサイ、ジャワサイ、インドサイ、スマトラサイの5種がいます。
クロサイ
ウマ目(奇蹄目) サイ科 クロサイ属
絶滅危惧種
学名 Diceros bicornis
英名 Black rhinoceros
- 体長 295~375cm
- 体高 140~180cm
- 体重 800~1400kg
- 分布 東アフリカ、アフリカ南部
- 生息地 森林、草原、やぶ
- 食べ物 草、葉、枝、樹皮、種
クロサイの亜種
クロサイには、4亜種がいます。
- ナンセイクロサイ
- ナントウクロサイ
- ヒガシクロサイ
- ニシクロサイ
クロサイの分布
クロサイは、アンゴラ、ケニア、モザンビーク、ナミビア、南アフリカ共和国、タンザニア、ジンバブエに分布しています。
【生息地】森林、草原、やぶ
クロサイは絶滅したの?
1960年代には10万頭いたクロサイは、密猟によって2410頭まで減少しましたが、保護活動の努力で約5500頭まで回復してきました。
クロサイの特徴
体
クロサイは、シロサイと比べると体が小さく、肩のコブはありません。
体に体毛はありませんが、耳や尾の先端にわずかに生えています。
サイの皮ふは、動物の中で一番硬いと言われています。厚さは2cm以上。肉食動物に襲われてても、敵の牙が硬い皮ふに刺さることはありません。
サイが泥浴びをする理由
➀熱くなった体を冷やす
➁皮ふが乾燥しやすいため泥の水分でコーティング
③皮ふについたサシバエや寄生虫類を落とす
色が黒くないのクロサイ
クロサイの体の色は、灰色または灰褐色です。泥浴びをしているので、泥がついて茶色のクロサイもいます。
先に名前が付いたシロサイと区別するために、クロサイと呼ばれています。
シロサイの由来は?
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どうしてシロサイっていうの?
シロサイのシロは、色が白いからではないんだ。原住民が、口先が広いサイを指してアフリカーンス語で『Wide(ワイド)』と言ったのを、『White(白い)』と聞き間違えたから。実際の色は、くすんだ鉛色だよ。
角
サイの角は1本または2本で、口に近い角のほうが長い。
木にこすりつけたり、他のサイとのケンカでぶつかったりするので、長さや形はサイによってちがいます。
角は、毛がたばになって固まったもので、角が折れてもまた生えてきます。人間の毛と同じケラチン質で、1か月に5mmほど伸びます。
シロサイの角は160cm、クロサイの角は70cmもあります。
耳
クロサイの耳は、シロサイよりも小さい。
ラッパの形をした耳を自由自在に動かして、周囲の音を良く聞き取ることができます。視力が良くないので、その代わりに聴覚や臭覚が発達しました。
目
サイは視力が良くないので、30m先の物はぼんやりとしか見えていません。
口
シロサイとクロサイで口の先に特徴があります。
頭を低くさげて地面の草を食べるシロサイの口の先は横に平ですが、低い木の芽や小枝を食べるクロサイの口の先はとがっています。
足の指は3本
サイと同じウマ目のなかまは約20種いて、ウマ科・バク科・サイ科に分かれます。
ウマ目のなかまの足の指先にはひずめがあります。
サイの足の指は3本です。
そして3つの動物に共通しているのは、足の指が1本または3本と奇数ということです。
クロサイの生態
生活
サイは、草原や低木地帯で生活しています。サイは夜行性または薄明薄暮性で、日中は木陰で休み、水場で水を飲んだり泥浴びをして過ごし、早朝と夕方以降にエサを採取しに行きます。
サイのメスと子どもたちは5~6頭、時には10~24頭の群れを形成します。群れの行動範囲は、他の群れと重なっていますが、群れどうしの交流はありません。
若いサイは、同じ年代のなかまで『友だち』の群れを作ります。成熟したオスのサイは、繁殖期の時以外は単独で暮らします。
オスは、糞の山や尿のスプレーマーキングで縄張りを主張します。縄張りに入ってくるオスがいれば、大声で威嚇をしたり、角を突き合わせて戦います。
シロサイは優しい性格ですが、クロサイはシロサイとくらべて気性が荒い。
食べ物
サイは草食動物です。シロサイはサバンナに住み、地面の草を好んで食べます。クロサイもシロサイと同じサバンナに住み、アカシアの木の葉や小枝を好んで食べます。
繁殖
メスは15~16カ月の妊娠期間のあと、1度に1頭の子どもを産みます。生まれたばかりの子どもの体重は40〜60kg。授乳期間は1年以上になります。
母親は子どものそばで暮らし、2~3歳になると子どもと距離をおき、次の交尾の準備をします。
性成熟はメスが5~7歳、オスは8~10歳。
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