オナガザルのなかま
オナガザルのなかまは、大きく2種類に分かれます。
- 雑食性でほおぶくろがあるオナガザルのなかま(グエノン、マカク、マンガベイ)
- 木の葉を主食とするコロブスのなかま(コノハザル、ラングール、コロブス)
ブラッザグエノン
サル目(霊長目) オナガザル科 オナガザル属
学名 Cercopithecus neglectus
英名 De Brazza’s guenon
- 体長 40~60cm
- 尻尾 53~85cm
- 体重 4~8kg
- 分布 エチオピア、スーダン、中央アフリカ共和国など
- 生息地 湿地や河辺近くの林
- 寿命 野生22年 飼育下30年
ブラッザグエノンは、オナガザル科のサルのなかまで、『世界でもっとも美しいサルのひとつ』と言われています。
『グエノン』とは、オナガザルのなかまの総称です。
ブラッザグエノンの『ブラッザ』は、19世紀後半のイタリアの探検家ピエール・サボルニアン・ド・ブラッザの名前に由来しています。
ブラッザグエノンの分布
ブラッザグエノンは、エチオピア、スーダン、中央アフリカ共和国などに分布しています。
【生息地】湿地や河辺近くの林
絶滅の可能性は低いですが、狩猟や森林伐採により生息数は減少してきています。
ブラッザグエノンの特徴
美しい体毛の色
ブラッザグエノンは、顔や全身が美しい毛でおおわれています。グエノンのなかでも美しさは群をぬいています。
全身の毛は短くて、背中はオリーブグレー、お腹は黒っぽく、全体的にずんぐりとした感じです。尻尾は長くて太く、太ももには白い筋がはいっています。
体は、メスよりオスの方が少し大きい。
黄門ザル
鼻の下からのどにかけて白いあごひげの様な毛と、頭巾をかぶった様なオレンジ色の三日月状の毛が特徴で、水戸黄門の様な見た目から黄門ザルとも呼ばれています。
あごひげは、オスだけでなくメルにもあります。
赤ちゃんザルは金色
赤ちゃんは全身が金色をしています。
令和4年10月20日、北海道にある旭山動物園のブラッザグエノンで誕生した赤ちゃんの様子です。生後2日目
鼻の形
ブラッザグエノンのなかまがいるオナガザル科は、狭鼻猿類(旧世界ザル)に分類されます。
鼻の穴の間がせまく、下を向いているのが特徴です。このなかまにはニホンザル、ダイアナモンキー、マンドリルなどがいます。
平づめ
サルのなかまの指のつめは、平づめです。親指と他の指が向かいあっているので、かぎづめと比べて、物をもったり、細かいものをつまんだりするのが得意です。
ブラッザグエノンの生態
生活
昼行性ですが、特に早朝や夕方には活動が活発になります。
生活は、樹の上と地上の両方です。樹の上でもすばやく動くことができますが、地上に降りて移動することのほうが多いようです。森のなかではあまり動かないので目立ちません。
湿った林や川辺の林など水のあるところで暮らしていてので、水の中で泳ぐのも得意。
ヒョウやチンパンジー、タカなどの天敵におそわれそうになったときは、尻尾を高くあげて走りさるそうです。また、水の中に逃げることもあることから、地元ではスワンプモンキー(沼地のサル)と呼ばれています。
一夫多妻で、3〜6頭ほどの小さな集団で生活をしています。最大で35匹の群れをつくった例があります。
食事
主に果実を食べますが、植物、種子、花、木の実、昆虫、小動物も食べる雑食性の動物です。
ニホンザルのように頬(ほほ)には袋があり、食べ物をしばらくのあいだ蓄えておくことができます。
繁殖
繁殖期は2~3月。妊娠期間は5~6カ月で、1回に1~2頭の子どもを出産します。
子どもは母親が世話をします。授乳期間は約1年。
オス・メス共に性成熟するまでには5~6年かかります。メスは群れで母親といっしょに生活しますが、オスは性成熟するまでに独立して群れから離れていきます。
コメント