【ニホンザル|動物図鑑】特徴と生態

スポンサーリンク
哺乳類
12月14日は『サルの日』

サルは、大きな脳と器用な手をもち、哺乳類の中でもっとも進化をとげた動物です。サルのなかまは、哺乳類の総数5500種のなかで約350種

サルのなかまは、大きく4つに分類されます。

スポンサーリンク

サルのなかまの分類と分布

現在、北アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリアにはサルがいません。

原猿類

キツネザル

メガネザル

原猿類は原始的な特徴をもったサルのなかまで、ベローシファカ、キツネザル、メガネザル、ロリスなどがいます。アフリカと東南アジアに分布

 

類人猿

テナガザル

ゴリラ

類人猿は人にもっとも近く知能が発達したサルのなかまで、小型類人猿(テナガザル)と大型類人猿(オランウータン、チンパンジー、ゴリラ)がいます。東南アジアとアフリカに分布

 

新世界ザル

オマキザル

ゴールデンライオン

新世界ザルは鼻のあなが外をむいているなかまで、オマキザル、クモザル、リスザル、ゴールデンライオンなどがいます。中央、南アメリカに分布

 

旧世界ザル

マンドリル

マントヒヒ

旧世界ザルは鼻のあなが下をむいているなかまで、ニホンザル、マントヒヒ、マンドリル、キンシコウなどがいます。アフリカ、アジアに分布

 

今回は、国内の動物園でも人気の高いニホンザルを紹介していきます。

ニホンザル

サル目(霊長目) オナガザル科 マカク属
  学名 Macaca fuscata
  英名 Japanese Macaque

  • 体長 オス54~60cm メス47~55cm
  • 尾長 7~12cm
  • 体重 オス10~18kg メス8~16kg

ニホンザルは英語では『スノーモンキー』といいます。

ニホンザルの分布

ニホンザルは世界でもっとも北に生息するサルで、最北限は青森県の下北半島です。

日本には本州、四国、九州に分布するホンドザルと、鹿児島県屋久島に分布するヤクシマザルの2亜種がいます。

【生息地】森林

ニホンザルの特徴

ニホンザルは、ずんぐりむっくりの体格と尻尾が短いのが特徴で、寒い冬をしのぐのに適した体をしています。

オスはメスよりも体がやや大きく、体長はオス54~60㎝、メス47~55cm、体重はオス10~18kg、メス8~16kg。

体の大きさは地域によって違いがあり、暑い地域より寒い地域の方が体が大きくなります。

ヤクシマザルは、ホンドザルとくらべると小さくて、体毛や足が黒いのが特徴です。

毛色は、背中が茶褐色から灰褐色で、お腹や四肢の内側は白っぽい色をしています。顔やお尻の部分には毛がほとんどありません。赤ちゃんは黄褐色です。

毛色は地域や季節によって違いがあります。寒い地域のサルは毛色が淡く、毛の長さは長めで密になります。

春になると、モコモコした冬毛がぬけて短い夏毛に生え変わります。秋になると寒い冬にそなえて、短い夏毛からモコモコした冬毛へと生え変わります。寒い地域のサルは冬毛の期間が9月から翌年4月までの8ケ月と長めです。

毛づくろい(グルーミング)は、ノミをとりのぞいているのではなく、サル同士の愛情や信頼を表現するコミュニケーションであり、心を和らげるリラックス効果があるそうです。

赤い顔と赤いお尻

リン太郎
リン太郎

サルのおしりはどうして赤いの?

ライオン先生
ライオン先生

おしりが赤いのは、なかまを見分けるためだよ。

トラやライオンなど他の哺乳類は色がよく見えていません。ニホンザルなどのサルのなかまは、人といっしょで赤や青や黄色などの色が見えています。

ニホンザルで顔やお尻が赤いのは特に大人のオスで、なかまを見分けるための目印になります。繁殖期になると、メスに気づいてもらうために、オスは顔やお尻を赤くして自分を目立たせようとします。赤くなるのは、性ホルモンによって血管が広がるからです。

子どものお尻はピンク色で、まだ赤くありません。

 

ニホンザルのお尻には、白くなった「しりだこ」が左右にあります。皮ふがかたくなっていて、座るときのクッションになります。

平づめ

サルのつめは、平づめです。ものがつかみやすいよう形になっています。親指と他の指が向かいあっていることや平づめのおかげで、物をもったり細かい作業ができます。

イヌ科やネコ科のつめは、かぎづめです。獲物をつかまえやすい形になっています。

ニホンザルの生態

生活

ニホンザルは昼行性で、10頭前後~100頭の群れをつくって行動します。行動圏は10〜20kmほどで、たびたび人がすむ場所まで山からおりてくることもあります。移動しながら食べ物を探します。

産まれたばかりの赤ちゃんは、産後3カ月くらいはお母さんの背中にのったり、お腹にだきつくようにして運ばれます。

食事

ニホンザルは雑食性です。春にはブナの葉、夏は昆虫、秋は柿などの果実を食べ、冬は木の枝をかじっています。あごの下には頬(ほお)ぶくろがあり、食べ物をたくわえることができます。

 

コメント

テキストのコピーはできません。