イタチ科のなかま
イタチ科のなかまには、水辺でくらすカワウソの他にも、海でくらすラッコ、地面に穴をほってくらすアナグマ、地上や木にのぼってくらすイタチやテンなどがいます。
イタチ科は長い胴体と短い脚といった体型が多く、オスはメスにくらべて大きいのが特徴です。
カワウソ
カワウソのなかまには、コツメカワウソの他にオオカワウソ、ツメナシカワウソ、カナダカワウソ、ユーラシアカワウソがいます。
今回はコツメカワウソを紹介いたします。
コツメカワウソ
ネコ目(食肉目) イタチ科 ツメナシカワウソ属
学名 Aonyx cinerea
英名 Asian small-clawed otter
- 体長 45~61cm
- 尾長 25~35cm
- 体重 3~6kg
- 食べ物 魚、貝、カニ、カエル
生息地
南アジア(インド、スリランカ)、東南アジア(インドネシア、カリマンタン、パラマン、中国南部)
コツメカワウソの特徴
体の秘密
コツメカワウソの胴は長くて四肢は短く、毛の色は暗い灰褐色で、頬や口の下から首までは白いのが特徴です。
水中の環境に合わせて水の抵抗を受けにくくするため、頭部は短くて平たく、耳は小さく進化しました。
またコツメカワウソは、泳ぐときに体からプクプクと泡がでています。毛と毛と間に空気を入れることで、冷たい水が直接体に当たらないようにしています。
小さい体
コツメカワウソは、カワウソ類でもっとも小さく、体の大きさはオオカワウソの半分しかありません。
小さなツメ
手足の指先には小さなツメがあります。
水かき
指先の関節まで水かきがありますが、他のカワウソにくらべて大きくありません。手を使って上手に獲物をつかまえれるように、水かきが退化していきました。
泳ぐのは得意で、水の中では6~8分ほど潜ることができます。
水中では耳の穴や鼻の穴を閉じることができます。
長いしっぽ
長いしっぽは水の中で泳ぐときの推進力になり、機敏に動くことができます。
立ち上がる時にはしっぽを使ってバランスをたもつことができます。
コツメカワウソの生態
生活
他のカワウソとはちがい、家族や仲間のつながりを大事にし、群れを作って生活しています。
寒くなると集団でかたまって休んでいます。
食事
コツメカワウソは肉食動物です。カニやエビの甲殻類、カエルなどの両生類、魚、貝を手で捕らえて歯で噛み砕いて食べます。
福岡の動物園でコツメカワウソに会えます
福岡市動物園のコツメカワウソはロープ回しが上手です。
ダイナミックトルネード
頑丈な歯でロープをかんだら後はグルグル回り続けます。
えさのエビやカニをかみ砕くほど歯は強いんですよ!
歯だけでロープにぶら下がって高速回転!!
絶滅した二ホンカワウソ
かつて日本中の河川に二ホンカワウソが生息していました。
大正時代になると二ホンカワウソの毛皮をもとめて乱獲され、1928年には捕獲が禁止になりました。その後、1979年以降は目撃情報もなく、2012年に絶滅宣言が出されました。
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