プロングホーン
クジラ偶蹄目 プロングホーン科 プロングホーン属
学名 Antilocapra americana
英名 pronghorn
- 体長 142~175cm
- 尾長 10.5cm
- 体重 35~70kg
- 分布 カナダ南部、アメリカ西部、メキシコ北部
- 生息地 草原、低木林、砂漠
- 食べ物 葉、イネ科の草、枝
プロングホーンは英語で『pronghonn』となり「prong」は「先のとがった」、「horn」は「ツノ」という意味があります。
別名『エダツノレイヨウ』『アメリカレイヨウ』。
かつて3500万頭もいましたが、生息地の破壊や狩猟の対象となったことで、1万3000頭までに減少。現在は約45万頭まで生息数が回復。
プロングホーンの分布
プロングホーンはカナダ南部、アメリカ西部、メキシコ北部に分布しています。
【生息地】草原、低木林、砂漠
プロングホーンの特徴
長い角
プロングホーンの角は2つに枝分かれしているのが特徴で、オスの角の長さは30cm以上。
メスの角は全くないか、あっても小さい。
角は、角質(ケラチン)でできた『さや』が骨芯にかぶさったものです。
シカの角が毎年生え変わるのとは違い、プロングホーンの角は毎年、新しい『さや』が伸びてくるので、10月~11月になると古い『さや』だけが骨芯から剥がれ落ちます。
毎年、夏になるとまた生えてきます。
プロングホーンのなかまの角は同じではなかった
プロングホーンのなかまは北アメリカ大陸で進化をとげました。現在までに化石が7種類見つかっていますが、そのほとんどが絶滅。
現在、残っているのがプロングホーンの1種類のみです。
化石として残っているプロングホーンのなかまを角の形でくらべてみました!
同じプロングホーンのなかまとは思えないほど、色々な角の形がありますね。
白いお尻
プロングホーンのお尻は、白いのが特徴です。
敵から逃げる時は白いお尻を見せて走ります。白いお尻の毛を逆立てて太陽光を反射させることで、遠くにいるなかまにSOSの危険信号を知らせることができます。
プロングホーンの生態
食べ物
プロングホーンの草食性で、主食は葉、草、枝、サボテンです。
生活
冬は、オスとメスを合わせて1000頭を超す大きな群れを形成します。春になると群れは解散し、夏はオスを中心とした10~30頭の小さな群れを形成します。
秋にはオス同士で縄張り争いがあり、勝ったオスはメス15~30頭を集めてハーレムを作り、繁殖場所を支配します。ハーレムを作れなかったオスは、単独で生活します。
繁殖
9月~10月に交尾を行います。妊娠期間は約250日、1回に1~2頭の子どもを産みます。
オスが子育てを手伝うことはありません。
産まれた子どもの体重は2~4kg。生後2日でウマより速く走れるようになり、生後2週間には群れのなかまといっしょに行動する体力が備わってきます。
足が速い
プロングホーンは、陸上ではチーターに次いで2番目に足が速い動物です。最高速度は時速88km!!
長距離走ではチーターにも負けません。時速70kmを維持しながら6kmもの長距離を走りきることができます。
数十万年前には、北アメリカにもチーターが生息していました。プロングホーンの足の速さは、天敵チーターから逃げるために進化したとも言われています。
北アメリカのチーターが絶滅した現在、プロングホーンの天敵は、コヨーテやボブキャット。
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